京都・奈良の老舗

京都・奈良の老舗

京都ははしの老舗もあるほどの町京都ははしの老舗もあるほどの町

江戸が日本の中心になる前は、日本の政治、経済の中心は常に関西にありました。奈良に都が置かれた時代もありましたし、京都に都が置かれた時代も長く続きました。当然経済、政治の中心が関西である時期が長ければ、文化も発展していきます。
そこで今回は、現存する関西の文化、特に京都・奈良に残る文化とその文化を担い発信を続ける老舗を紹介したいと思います。

京都・奈良は東京に勝る文化成熟都市

京都は扇子の本場。江戸にはない京扇子京都は扇子の本場。江戸にはない京扇子

ご存じの通り、あるいは予想通り、京都や奈良には今も残る伝統工芸、伝統文化、日用品がたくさん存在しています。はしや風呂敷、手ぬぐいといった日用品から、帆布かばん、扇子といったファッション性の強いアイテムまでいろいろとあり、そういった商品を数世紀も前から扱い続けている老舗もあります。具体的には、

風呂敷の老舗も京都には存在する風呂敷の老舗も京都には存在する

などいろいろです。その他にも優れた老舗はたくさんありますが、きりがないので今回は上述の老舗にとどめます。実際に京都や奈良に訪れた際には、あるいはインターネットショッピングをする際には、上述のお店を取っ掛かりにして、他にもいろいろな分野で老舗を探してみるといいでしょう。

1:はしの市原平兵衛商店

1764年創業の老舗、市原平兵衛商店です。京都の竹だけを使ったオリジナルはしが大人気で、料理人や茶道家など仕事ではしを利用する人にも製作依頼を受けるほどの名店です。

市原平兵衛商店
京都府京都市下京区堺町通四条下ル
電話番号:075−341−3831
営業時間:10時から18時30分
日曜不定休

400種類以上のオリジナルはしがあるので、お気に入りが見付かります。京都に足を運んだ際には訪ねてみてください。はしは毎日使うアイテムなので、気分的な満足感も味わいやすいです。

2:京扇子の宮脇売扇庵

扇子は日本発祥のアイテムです。その扇子も江戸扇子と京扇子に大きく分かれていますが、宮脇売扇庵は京扇子の老舗の1つです。代々画家や文化人と深い関係を持ってきた同店は、まさに京都を代表する扇子屋です。

宮脇売扇庵
京都府京都市中京区六角通富小路東入ル大黒町80−3
電話番号:075−221−0181
営業時間:9時から18時
無休

3:町屋手ぬぐいの永楽屋細辻伊兵衛商店

手ぬぐいは現在、外国人観光客に最も人気のある和雑貨の1つですが、その手ぬぐいを織田信長の時代から京都で作り続けている老舗が、永楽屋細辻伊兵衛商店です。古くからの伝統を守りつつ、新しい表現にも挑戦し続けるお店の姿勢が今もなお、高い評価を受けています。

永楽屋細辻伊兵衛商店
京都府京都市中京区室町通三条上ル役行者町368
075−256-7881
営業時間:9時から18時
無休

4:風呂敷の京都掛札

外国人にお土産として人気のあるアイテムの筆頭は、手ぬぐいと風呂敷になります。風呂敷に関しては全国に老舗がありますが、京都にも当然、長く歴史を持つお店があります。世界に1つしかないオーダーの高級品から毎日使える日用品まで、誰もが自分なりの風呂敷を探せる名店です。 京都というと敷居が高いイメージがありますが、それほど他を寄せ付けないような店構えではないので、ぜひのぞいてみてください。

京都 掛札
京都府京都市下京区岩上通四条下ル佐竹町386
075−821-3230
営業時間:10時から18時
定休水曜日

5:帆布かばんの一澤帆布

京都の一澤帆布は日本国内のみならず、世界を代表する帆布かばんのメーカーです。帆布は文字通り帆船が風を受けて海を横切る、その帆に使われている布です。強い風を受けて、その動力で巨大な船を動かせるほど丈夫なので、もともとは職人が仕事用に使っていたかばんでした。
一澤帆布は100年以上の歴史があり、2001年から2006年に掛けて相続の問題で揺れた名門ですが、現在は信三郎氏の下で新しい発展を見せています。

一澤信三郎帆布
京都府京都市東山区東大路通古門前北高畑町602
075−541-0436
定休:火曜日

6:麻小物の遊中川

奈良の伝統工芸の1つ、奈良さらしで有名な遊中川です。麻織物では一級品と呼ばれる手織りの布を使った雑貨が人気で、和雑貨ファンが好みそうな温かくておしゃれな小物が遊中川には並んでいます。手織りの麻布による数奇屋袋、ポーチなど色もデザインもおしゃれな商品ばかりです。質の良さ、好みの良さに関しては飛びぬけているので、奈良観光に出掛けた和雑貨ファンなら必ず立ち寄りたいスポットです。

遊中川
奈良県奈良市元林院町31−1
0742−22−1322
営業時間:11時から18時
不定休

関西は和雑貨の宝庫

京都、奈良は和雑貨の本場京都、奈良は和雑貨の本場

京都奈良を中心とした観光地には、古い日本の文化を楽しめる観光スポットだけでなく、素敵な和雑貨のお店、長く続いている伝統工芸の工房などが数多く存在します。

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観光ルートと言えば建造物などが中心になりますが、そのルート選択の中で、京都・奈良にある伝統工芸の工房、和雑貨のお店を組み入れると、また違った旅の楽しみが生まれます。上述の店舗を取っ掛かりにいろいろなお店を調べて、旅の行程に組み込んでみてください。